普天間返還訴え通算12年 隣接の小学校長

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾〈ぎのわん〉市)に接する普天間第二小学校の知念春美校長(60)が30日、教員生活最後の日を迎えた. 同小の勤務は通算12年. 政治家が視察に来るたび「一日も早く基地撤去を」と訴えてきたが、その道筋が見えないまま学校を後にする. 「先生、お疲れさまでした」. 春休みの23日、校長室で児童4人がお菓子を贈った. 直後、ゴゴゴッと爆音が響き、満面の笑みが消えた. 「最後までそっとしておいてくれませんね」 本土復帰直後の1974年に教員に. 普天間第二小には、88年に初めて赴任した. 受け持った学級は基地に一番近い校舎の2階. ヘリが頭上を飛ぶたび、窓が震えた. 声を張り上げないと授業ができない. 声がいつもかれた.